I’m donut? (アイム・ドーナツ) 自由が丘店

2025-09-04 オフ 投稿者: -

 東急線自由が丘駅前にはバスが発着する広場があり、駅の向かいに新しいお店がオープンしました。シンプルな佇まいの建物の前には行列ができています。以前は「不二家書店」という、いかにも駅前の本屋さんという感じのお店があった場所で、私はその雰囲気が好きでした。しばらく工事中だったので本屋の建て替えと期待していたのですが、本屋を取り巻く環境はやはり厳しいためか、新しいお店に生まれ変わっていました。本屋でなかったことは残念でしたが、それが I’m donut?(アイム・ドーナツ) であったことにちょっと嬉しくなりました。

 東京ではすでに東急線中目黒駅のガード下に店舗があり、長い行列ができるほどの人気店です。テイクアウト専門店で、看板商品は“生ドーナツ”。2種類の小麦粉を低温で長時間発酵させ、かぼちゃを皮ごと練り込んだ生地でつくられ、柔らかくもちもちとした食感が特徴です。

 その人気店が2025年8月30日、自由が丘駅前に登場したのです。行列はお店と隣接する三井住友銀行との間の路地へと伸びています。中目黒店ではガード下に行列ができていましたが、自由が丘は開けた空間で、オープンした季節は連日、最高気温35℃以上となる猛暑日が続くほどで、日傘を差して並ぶのが良さそうです。

 入店は一人ずつ促されます。店内に入ると中央のカウンターにドーナツが並んでいます。奥で出来上がったドーナツはそのまま並べられるものもあれば、目の前でパウダーがまぶされて並ぶものもあります。客はトングを使って、好みのドーナツをアルミ製のトレーに取るスタイルです。トレーは洗いたてなのか水気が少し残っていましたが、清潔に管理されていることが伝わります。パン屋の中には拭き取りだけで済ませて、トレーやトングがベタついているお店があり、それと比べて衛生面で好印象でした。

 一番奥のレジで会計を済ませ、有料ではありましたが袋に入れてもらいました。精算後、2階へ続く階段を上がるお客さんの姿も見かけます。店員さんに尋ねてみると、2階には dacō (ダコー) という喫茶スペースがあるとのこと。中目黒ではガード下の I’m donut? とは別に、目黒川を渡った先に dacō店がありますが、自由が丘では併設されていました。以前の本屋さんは2階にも本が並んでいたので、そのスペースを活用したようです。

 私はテイクアウトだけにして、レジ横に置かれていたパンフレットをいただいて帰りました。それを読むと、東京には中目黒店のほかにも渋谷店、原宿店、表参道店、池袋店があることがわかります。定番のプレーンドーナツに加えて、店舗ごとのアレンジドーナツも販売されているようです。

 さらにパンフレットに掲載されたQRコードからインスタグラムをのぞくと、9月中に京都・四条河原町エリアにも新店舗がオープンする予定だと案内されていました。河原町通りの北側沿いに出店するようです。また、海外展開も進んでおり、4月にはニューヨーク・タイムズスクエア、7月には台北にも新店舗を構えていました。

 東京に中目黒店しかなかった頃は、その長い行列を前に諦めてしまうことがほとんどでしたが、店舗がさらに増えて、手軽に購入できるようになることを期待しています。

(2025年9月4日)