香港島の飲茶レストラン「名都酒楼」が9月で閉店へ

2025-07-09 オフ 投稿者: -

 香港島・金鐘(アドミラルティ)の「名都酒楼」が9月で閉店すると報道されました。香港ポストやサウス・チャイナ・モーニング・ポストの電子版などが7月8日に伝えています。

 それによると、店舗に9月27日で閉店するとの案内が掲示されたということです。

 名都酒楼は飲茶を載せたワゴンがテーブルの間を回り、客がそこから好きな飲茶を選ぶという、香港ならではのスタイルを楽しめるレストランでした。地元の利用客が多く、そのような雰囲気を味わいたいという観光客も集まっていました。35年間営業を続けていましたが、最近は日本の横浜・中華街に本店があった聘珍樓グループが運営していました。

 その聘珍樓は2025年5月、東京地方裁判所に自己破産を申請し、すぐに手続き開始が認められました。本店であった中華街の店舗はすでに閉店しています。これまで2度の経営危機を乗り切ってきましたが、新型コロナウイルスの影響が落ち着きつつある中で、レストラン事業は緩やかに回復に向かっていたものの、百貨店内での食品販売事業の業績の戻りが鈍かったようです。

 香港の名都酒楼の閉店は、入居するユナイテッドセンターの建物を香港科技大学(HKUST)が購入したことによるものと報じられていますが、日本の聘珍楼の経営破綻も、その背景にあると考えられます。なお、香港科技大学はこの建物の購入について7月5日火曜日に発表しており、購入価格は3億5440万香港ドル(約4500万米ドル)でした。

(2025年7月9日)