東京のお寺 柴又帝釈天

 柴又帝釈天は日蓮宗の経栄山きょうえいざん題経寺だいきょうじというお寺のことで、京成金町線の柴又駅から歩いて3分ほどの場所にあります。参道の両脇には食べ物やおみやげ物のお店が並んでいます。このあたりが日本映画「男はつらいよ」シリーズの舞台となったことで有名で、観光客が集まってくる場所になっています。

 参道の前には「帝釈天参道」という看板があり、両側にお店が集まっている通りをたどっていけば間違いなく帝釈天にたどり着くことができます。二天門は高さがあり、参道からも目立ちます。

 短い距離にたくさんのお店があるので混雑している時は気を付けたほうがよいかもしれません。

 二天門をくぐって境内に入ると正面に帝釈堂があります。正面から向かって左側(西方向)に松の木が伸びています。「瑞龍ずいりゅうのマツ」です。枝の先は御神水まで続いており、開基の日栄上人はこの姿を見て庵を作ったとされています。

 お寺の後ろ側には拝観料が必要になりますが、邃渓園すいけいえんというお庭もあり、時間があればゆっくりと見て回りたいところです。

 参道には草だんごの「とらや」があります。映画「男はつらいよ」の舞台になったお店として有名です。お店の中央で草だんごを販売しており、その両脇のドアから中の食事処に入ることができます。

 最寄り駅は京成金町線の柴又駅です。京成高砂駅と京成金町駅を結ぶ短い路線で、途中駅はこの柴又駅の一つだけです。

 柴又駅の前には二つの銅像があります。「男はつらいよ!」の主人公、車寅次郎こと”フーテンの寅さん”と妹の”さくら”です。

 柴又駅のある京成金町線は他の線からの乗り入れはないので、金町駅か京成高砂駅のどちらかで乗り換える必要があります。京成高砂駅では京成本線のホームとは別なので改札をいったん出て、通路を挟んだ向かい側(2階部分)の京成金町線のホームへ進んでください。日中の時間帯は1時間に4本しか運転されていませんので、時刻表を見て予定を組み立てるのが無難です。金町からの場合はJR金町駅南口の先に京成線の金町駅があります。

 京成線を利用する場合、京成上野駅、日暮里駅から京成高砂駅までほとんど乗り換えなしで着くことができます。都営浅草線からは京成押上線を経由して直通している電車もありますが、青砥駅が終点となる電車もあります。そこで京成本線に乗り換えなければならないこともあります。JR常磐線を利用する場合、金町駅は各駅停車しか止まりませんので、東京メトロ千代田線で各駅停車に乗り入れている電車を利用するか、北千住駅で各駅に乗り換えてください。どちらもちょっと複雑ですので、事前に調べたほうがよいかもしれません。