国立西洋美術館 国立西洋美術館の場所 国立西洋美術館は上野公園の中にあります。 最寄り駅はJR上野駅で、公園口改札を出るとまっすぐ先に上野動物園の入り口が見えます。その方向へ歩き、すぐ右手に見えるのが国立西洋美術館です。歩いて数分ぐらいの距離になります。 国立西洋美術館に展示されている作品 国立西洋美術館は、常設展が充実しています。 常設展会場入り口は吹き抜けで天井から明るい日差しが差し込む19世紀ホールで、ロダンなどの彫刻、その後ろにル・コルビュジエによる設計建築や世界登録に関する展示があります。19世紀ホールは無料で入場できます。 2階へスロープから有料のエリアになります。上ってすぐの本館エリアは中世の階がや宝飾コレクションが展示されています。 吹き抜けのある新館に移動すると、中世から20世紀にかけての西洋絵画が展示されています。その一角にクロード・モネを中心とした印象派の作品が掲げられており、その中に西方コレクションのなかでも中心的な作品であるモネの《睡蓮》が飾られています。 クロード・モネ <睡蓮> 1916年、松方コレクション※現在、『モネ 睡蓮のとき』に場所を移して展示 1階へ下ると、印象派前後以降の作品や彫刻が展示されています。彫刻は本館と新館の間にある庭園をガラス越しに見ることができるエリアに飾られています。 また、美術館建物の前に広がる庭にもロダンの彫刻があります。 このエリアは誰でも入ることができ、例えば上野動物園や国立博物館の行き帰りに立ち寄るのもいいでしょう。 オーギュスト・ロダン <考える人(拡大作)>1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造)松方コレクション 松方コレクションと国立西洋美術館 川崎造船所(現在の川崎重工業)は第一次世界大戦前後の船舶需要を取り込み、社長として会社を率いていたことがある 松方幸次郎 はその資金を元手にヨーロッパで絵画や彫刻を収集していました。これらの作品は 松方コレクション と呼ばれています。 そのうち、フランス国内にあった作品は第二次世界大戦の戦禍の中でも保管され、戦後、1951年のサンフランシスコ平和条約によっていったんはフランスの国有財産となりますが、フランスは日仏友好のためとして日本に寄贈返還します。 この時にフランスが提示した寄贈返還の条件が、松方コレクションを所蔵・展示するための美術館を作るということでした。 日本政府はフランスの有名な建築家 ル・コルビュジエに建築設計を依頼し、彼の設計事務所で働いたことがある3人の日本人建築家が彼を補佐しました。その3人とは坂倉準三、前川國男、吉阪隆正です。 国立西洋美術館は1959年に開館し、1979年には新館が増設されました。新館を設計したのが、3人の日本人建築家の一人、前川國男です。 国立西洋美術館は2016年に、ル・コルビュジエが設計した世界中の17の建築物の一つとして世界文化遺産に登録されています。 世界遺産一覧表 記載認定書(複製)国立西洋美術館 19世紀ホール 上野公園 国立西洋美術館の地図 最寄り駅はJR上野駅。公園口改札を出て上野動物園の方向へ歩きます。国立西洋美術館は右側に見える最初の施設になります。 国立西洋美術館のウェブサイト 現在、開催されている展覧会 モネ 睡蓮のとき 2024年10月5日(土)〜来年2025年2月11日(火・祝) パリ西部ブローニュの森の近くにあるマルモッタン・モネ美術館のコレクションおよそ50点に加え、日本国内に所蔵される作品が集まります。《睡蓮》の大画面に囲まれたような展示空間を用意するということです。 「モネ 睡蓮のとき」ウェブサイト 常設展の音声ガイド 国立西洋美術館の常設展は、松方コレクションなどの所蔵作品を展示しています。その中にはクロード・モネの《睡蓮》も含まれています。松方幸次郎が直接モネから購入したということです。 常設展の音声ガイドが始まりました。企画展ではよくある音声ガイドですが、常設展ではめずらしいかもしれません。国立西洋美術館のウェブサイトから音声ガイドのページに進み、ウェブ上で音声を聞くことができます。美術館の展示室で利用する場合は、必ずイヤホンを利用してくださいとのことです。 国立西洋美術館のホームページ↓作品を知る↓音声ガイド と進んでください。